「失礼します」
「あぁ!
君かどうかしたかね」
「あの学年主任の先生はどちらに…」
「今はいらっしゃらないが。私でも良いだろうか…」
「平気です。D組の今日のプリントを取りに来ました」
これが俺の最近の日常。
あれからD組には担任の先生は居ない
それと立ち代わるように俺がD組に出いるようになったものだから
何故か俺が先生まがいな事をしなければならなくなった。
何でも参謀だからだと…
まぁ要するにパシリだろっと言いたかったが言わないでおいた。
あ。此処で勘違いしないで欲しい。
怖いからとかではない。それにD組の奴らに俺はそんな脅された事など一度もない
俺だって元だが会長なだけあって、あいつらが心配なわけ。
俺も随分と進化したと自分で思う。
此処まであいつらを思うとは今までは考えられないから。
前、俺が会長の任についていた時は先生達に怪我をされては困ると
D組には手をつけさせて貰えなかった。
たがらこそ、今あの時出来なかった事が出来て嬉しいという気持もあるのかもしれない。
保護欲とは言わない。
けどそれに似た感じはあるのかもしれない。
今の居場所は俺には心地が良いから
「プリント頂けますか」
確かプリントはD組には殆んど刷っていないはずだ。
紙の経費削減とかなんとか前に教頭が言っていた。
まぁそれについては失敗ではないと思う。
何故かはあいつらはプリント何か持って帰らないし見もしないから。
この間武田に(いつまでも他人行儀過ぎると怒られる)
何気無くブリントの事を聞いたら皆捨てるかその場で遊ぶ道具としているそうだ。
(因みに武田はキチンと持って帰っているそうだ…偉い武田)
だから確実に紙の無駄使いなのは言える。
でもあいつらなら仕方がない気もする。
はっきり言ってD組の奴らからしてみれば学校側から出す物なんて面白くも何ともないだろう
たまに俺もいらないと正直思った事もあるくらいだ。
特に学校の新聞や保健室だよりとか生徒会の広報もしかりだ。
だったらそんなプリントなんか取りに来るなとは思わないで欲しい。
俺だって今日のプリント位なんだか知っている。
ずーっとD組に居るわけじゃない自分のクラスにも戻る。
ただ、最近ではクラスの連中に馴染めない自分がいることは確かだ
表面上俺の方が立場は上だから優しく笑っているが内心なんてわかったものじゃない。
要するに俺がD組に行くのが気に食わないみたいだ
女も男もあんまり変わらないとこの瞬間は本気で思う。
基本はやっぱりいい奴らなんだけどさ。
で、話しそれたけどそのクラスでもやっぱプリントってのは来る。
大事なやつは本気で大事だから見せなくてはいけない。
これは当たり前の事。
あいつらは猿じゃないから、それを言ったら捨てないで読んでくれた。
それから参謀としてやっているのがこういう仕事。何か微妙な仕事だけどね。
まぁまさか喧嘩しに行けとか言われたら最悪だし。
別に此ぐらいなら良いとは思っている。
「間違いない!此れはやってるんですよね」
案の定やっぱりD組の分は印刷されてなくて今は一人印刷室で印刷している。
隣は職員室だからおもいっきり先生の声が聞こえてくる。
新しい先生が今日来るらしい…
その話はこの前教頭がD組に来て言って言ったらしいから俺も聞いた。
新しい先生…
俺が直接に教頭に聞いたら鬼瓦とか言う男だそうだ…
正直そいつでも無理じゃないかと思った。
基本的に強ければ強いほどやる気でるからな。
あいつらなんか特に。
でもまぁ見定める価値はあるかもしれない
「失礼します。今日から此処でお世話になる山口久美子と申します」
暫くして聞こえてきたのは綺麗な女性の声だった。
まさか女が担任なのか?
カシャンとブラインドを開けてみると
そこには強靭の肉体は何処にも居なかった。
何やら理事長と話している。
チャーミングだとか死語が出てきている。
ただもう少し見ていたかったが後ろから印刷終了の音が聞こえてきて
戻らなければならなかった。
印刷も終り後は戻るだけだと思って振り返ると
理事長が居て心臓が飛び出るかと思った。
「り、理事長」
「
君は偉いですね」
「え…」
「ですが自分の実になる事を考えて欲しいものです。」
にっこりと優しい笑顔浮かべて頭を撫でる目の前の奴に
どうしようもない恐怖があるのはいつもの事
最後には必ずあの言葉もくる
「お父様も心配になりますよ」
ほら一撃
「・・・失礼しました」
俺は無表情でプリントを抱えながらその場を去った
職員室を通ると先程の山口とか言った先生はもう居なかった
「あ。
君、
君!」
俺が出てきて一番始めに声を掛けてきたのは白鳥先生。
一瞬クラリとくる高い声で微笑みながら近寄ってくる。
女性らしいふわりとした香水が鼻を擽った
「はい」
「さっき。D組に新しい担任の先生が来たんだよ」
「隣で聞きました」
「そっかー。んじゃ早く行ってみた方がいいよ?もう行っちゃったから」
「分かりました」
「頑張ってね」
声が高くて耳が痛いのが本音だけど
この先生はうちの学校の言わばアイドル的でファンが多い
何か言えば本気で毒でも仕込まれそうで
心臓に悪いから文句を言える奴なんか居ないのではないだろうか・・
next→02
--------あとがき-----------------
凄く中途半端だ・・・(書いたの自分じゃん)
長いんだか短いのだか訳が分からないね
しかも生徒出てないけど(オイオイ)
でも凄く長いのでやはり此処で切ります(苦笑)
では此処までお読みいただいて有難う御座いますvv