運命だとか、そんな言葉は信じない。

ただそれが自分にとって被害を及ぼすならば、話は別になる。

自分にとってこれはもしかしたらその運命だったのかもしれない…

空高く心顕れる場所で始まった。これが俺の人生の転機。







君は我が高の期待の星だ!頑張ってくれたまえ」

そう言われて早2年半

よく分からないけど黒銀の優秀者とか言われて来た。

何で俺がって何回も思ったし何回も放棄しようとしてた。

だけど俺には出来ない理由があるだから結果は落とせなかった。

けどもう三ヶ月で終りになる。

そう考えたら気が楽になった。

気が楽になるのと同時にやらなくて良いだろって気持にもなった。

だからこそ今の状況から逃げ出したかったのかもしれない

「・・・はぁ」

屋上から見える景色は青一色で華やかに見えた。

空はこんなにも広いのに俺はちっぽけで、

何とも言えない切ない気持でいっぱいだった

「なんて俺って偉い・・・」

独り言も最近板についてきた。

何もしなくても卒業できる環境で俺は自由に生きたかった。

ただそれだけ

詰め襟がやけにキツク感じた。

開け放てばいいのに出来ない自分がいた。

こんな時、俺は弱い人間だと思う。

言われるがまま思うがままに…


「んだよっ…誰かいんのかよ」

今は完全に授業中の筈で誰も屋上に何か来る筈ない。

しかも此処はエリートクラスの教室塔の屋上。

人なんか来る筈ないのに

「え?…」

振り返って見たのがまずかったかもしれない。

そいつは隔離されているD組の奴。

名前までは知らない

「あんた、なんでいんだよ・・・」

それはこっちが聞きたいくらいだ

っと言おうとしたが威圧感がヒシヒシと伝わって口から声が出なかった

「ま。優等生ちゃんもサボりたい時はあるか」

まさかそう言う風に言われるとは思わなかった。

先生に見付かったらただじゃ済まされないだろうし

クラスの奴らに見付かったら表面上何も言わなくても

裏で何を言われるか分かったもんじゃないしな。

けど目の前の男は違かった。

後から冷静になって考えたらD組だからってっとも考えられるのにだ。

それ程までに俺は言葉に飢えていたのかもしれない

「ってかさー。此処穴場じゃね?」

笑わないのに優しい感じはした。

そのD組であろう男は真っ白な使われてないのではと思うほど綺麗なベンチに座った。

「…は?」

「だーかーら、穴場だよ」

まさか更に話しかけられるとは思っていなかったから、

すっかりぼーっとしていた。

属に言う唖然

「俺らの屋上来たことある?やべーよ。アート画でいっぱい」

手ぶりをつけて言う彼の言葉に

やっぱりD組だったたと頭を押さえそうになった。

前にクラスの奴がD組の奴に喝上げされたとかで

ネチネチ言っていたのを思い出す。

もしかして今もそういう状況だろうか…

そう考えると冷や汗が出てくる。

幾らなんでもD組の奴に立ち向かうことは出来ない。

自分が思っていたよりも小心者だと言うことがはっきりわかった。

「ってかさ頭いいやつらが必死にやってる上で昼寝出きるって最高だし」

一瞬彼が何を言ってるのか分からなかった。

ただその言葉で俺が吹き出してしまっていた

「あんた っしょー」

「…何で知って」

「有名だし。生徒会長さん?」

それは元だと言いたかったがいえなかった。

D組の奴に知られているとは思わなかった

まず興味ないと思ってたから

「全国一位ちゃんも、おサボりすんだな」

今のでカチンと俺の中で弾けたのが分かった。

この俺の前で躊躇いもなくヤニ吹かしている男が

何と無く自由に思えたのかもしれない

「…」

「ま、いいけどね」

「…いいだろ別に」

「あ?」

「関係ないだろ。別にもう俺は進路も決まってるし卒業はできるんだ。

何が期待の星だ・・ふざけるな・・・・父さんの金にそんなに目がくらむのか!

メンツ守る為にあーだこーだ俺にプレッシャーかけんじゃねぇ」

今まで胸の内で抱えてきたものを一気に爆発させた

何もかもが嫌だった

何もかもが苦痛にしか感じられなかった

はっとして気付くと、じーっとこっちを見ている相手と目があった

「・・・わるい・・なんでも「ふーん…あんた逃げたいんだ」

俺の言葉を遮って言ってきた相手。

まさか言われるとは思わなかった図星の言葉

「なんだよ…悪いか…」

更に詰め襟がキツク感じた。

"逃げる"その言葉が俺には重くのしかかる

それが首元を絞めている感覚がした

「べーつに人間そーんな時もあるっしょ」

何て気楽なんだろうと正直思った。

だから自分が感情を表してるなんて思わなかった。

「なに泣いてんの」

「え…?」

言われた意味が分からず眼鏡を外して瞳に触る。

そしたら俺は知らず知らずのうちに泣いていた

それがやけに冷たく感じて頬が熱くなった

「嫌ならやめちゃえば」

「は」

「あんた卒業できるわけだし」

「なに・・言って」

「だからさ、卒業できるんだろ?あんたの好きなようにやったらいいじゃねーの?・・・ま。俺には関係ないか」

好きなように・・

その言葉は俺の気持ちを軽くするには十分で

「・・・・ありがとう」

「何もやってねぇーよ」

嬉しくなった。

心が軽くなった。

学校の奴らが言うほど恐い奴らではなかった

きちんとした「言葉」を持っていた






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------あとがき--------
中途半端に止めてすみません;;

それとこちら側の文章見づらかったらすみません;;

先程「ごくせん」の事が書いてある雑誌を衝動買いして少なからず驚いています

ちなみエリートクラスの教室塔ってのは要するに隔離されてない教室のある建物です

職員室とかがきっと一階にあるのでしょう(曖昧)