「ま。まずはそれ、やめたらいいじゃん」

そういいながら俺の制服の第一ボタンを指差した相手

最初は何を言ってるか分からなかった

けど、この後分からなかったじゃ済まされなかった

「外せばいいじゃん」

そういいながら俺のボタンを外しやがった

自慢じゃないけど学校では一度も外したことがない

風紀にも厳しいから黒銀は

「ちょ・・・」

「苦しくない?ってかさ第一だけでガーガー言う先公なんていねぇよ」

「俺は言われる」

「だったら言わせとけよ。」

「無理だ・・」

「めんどくさくない?」

「別に・・・慣れた」

「ふぅん・・・そういう風な感じゃさっきのじゃ見えねぇな」

「ち、ちが・・・」

「なぁに、赤くなってんだよ。」

「笑わないで欲しい・・・」

「クッ・・・俺お前のこと気にいったわ」

「は?」

「真面目な堅物君だと思ってたっての」

「悪かったな・・こんな奴で」

「お前って変だな」

「それはそっちにも言えることじゃないか?」

「堅物だと思ってたら妙に頑固なだけだし」

「不良だと思ってたら妙に優しいな」

「クク・・・」

「・・ハハ」

それからちらともなしに笑った。

何が気に入ったかなんて俺には分からないが、何処か波長があった気がした。

これから、これから俺の知らない世界が見えるかもしれないと思うと無償に笑いたくなった

「俺、矢吹隼人。D組の頭」

「頭・・・か・・・俺は」

  だろ?隼人って呼べよ」

「え・・・」

「気に入ったって言ったろ。隼人って呼べよ」

「遠慮する」

「いいじゃん。ついでにD組来いよ」

「無理」

「即答かよ・・・俺が保障するぜ?お前は気にいられる」

「は?」

「ま。会ってみればわかるか・・・ってかさあれ誰だよ?」

【あれ】の発言と彼の指差す方向を見ると生徒が一人扉に

かじりつく様にしてこっちを見ている奴が居た。

俺にはあいつが見覚えがあった

「・・・・・あ」

「先輩!!!!」

「・・・高野・・何やって・・」

この後輩、高野は生徒会の時の奴で俺によく懐いている

「先輩が待ってても来ないからじゃないですか!!しかもこんな所で!休み時間終わっちゃいますよ」

「あ・・・悪いな忘れてた・・それに休み時間になったんだな」

「わ、忘れてた!!!???先輩が忘れてた!?熱でもあるんですか?」

「俺だって忘れる時はあるさ・・・。」

「いえ・・そうですけど・・でも」

「生徒会の話だろ、悪かったな放課後でも良いか」

「良いですけど・・・あ。じゃぁ一緒に教室まで行きませんか?その時に色々聞きますので」

「あぁ分かった」

「で・・・先輩こちら・・誰ですか」

「うぉーい。人に名前聞く時はマズ自分からって言わない?」

「・・・・・お前」

「あ。失礼しました・・・でも別に聞かなくても大丈夫なんで失礼します。

3年D組の先輩だという事はわかりますから」

「あっそ。」

「・・・・・・お前ら」

何故かにらみ合う二人。

正直恐い。


「先輩!とりあえず行きましょう」

そう言って腕を引っ張られた。

矢吹とは何も言葉もかわさずに別れた

このときは別に深くこの出会いが是からの俺の人生に関るとは思っていなかった

この出会いが吉と出るか凶と出るかは分からないだけど

俺の逃げたい現実に終止符をうってくれる存在を発見できたのは確か。

それがどんな運命に繋がっていても…

 

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------あとがき-----
長い・・プロローグで2話って・・・・・

始まりましたごくせん夢です。

どう連載が繋がっていくか本気で未知数なので

気長にお待ち下さい・・