今日の天気は曇り時々晴れ

朝どんよりしていた雲は昼前の11時頃には

すっかり綺麗な青空になっていた。

面白いくらいに澄み渡る空になんだか胸がわくわくした。

ほら言うじゃない?こんな日はお外に出ようって

そしたらきっと良いことがあるよ!なんてね。

















1.澄んだ空色に














?」

空を見上げ伸びをした

ふと気づくと後ろから大好きな姉の声

気持ち良い風と共に、その声が耳を擽った

「姉さん」

大きなリボンを風になびかせながら佇む姉さんは笑顔だった

素敵だなぁっといつ見ても惚れ惚れする

「こーら。まだ本調子じゃないんでしょ。」

「そうだけど、平気だよ。むしろ外の方が気持ちいい」

「まったくドラは・・・」

「もう。やめてよ本名は」

「どうして?いいじゃないの可愛いもの」

「嫌。語呂悪すぎなんだもん」

私がそう言ったら姉さんは苦笑していた

別に嫌いな名前じゃないんだよ?

でも語呂が悪いから…やっぱり嫌いかも。



姉に向かって苦笑いで返していると

また後ろから若い男性の声がした。

聞きなれている声主

「セワシさん」

「セ・ワ・シ!!だよ。さんはいらないの!

何度言ったら分かるのさは」

「・・・・セワシさん」

「もう。プログラムいじるよ?」

セワシさんはセワシさんだと思っていたけれど

どうも許してくれないみたい。

指を動かしながら近づいてくる相手に多少なりと恐怖心を感じた


「姉さんは『さん』付けだわ」

「ドラミちゃんはいーの」

「どうして?」

「どうしても。他の奴等には敬称なんか付けないじゃないか!なんで僕だけ」

「セワシさんだけじゃないわ」

「でもやっぱり嫌だよ。僕が人間だから?」

「ち、違うけど・・・」

「なら僕も呼び捨て。ほら呼んで?セワシって」

「セワシ・・・・君じゃだめ?」

「だーめ」

「どうして?」

「もう。ロボットなのに疑問多いよ」

「それは偏見だわ。今は22世紀よ。ロボットも感情はあるもの」

プイっと横を向いて頬を膨らます

セワシ君の焦った様子が目の端に写った。

してやっったりって思ったら顔がにやけてしまう。

そしたら姉さんのため息が大きく聞こえた

「駄目よ。セワシさんをからかったら。

それよりも、そろそろお兄ちゃんが帰ってくるわ。支度しないと」

姉さん、それよりって・・・

ちょっと酷い気もしたけど次の言葉に驚いた

兄さん久しぶりに帰って来るんだ・・・

「嫌だわ・・・兄さんが帰ってくると必ず何か起こるもの」

「大丈夫よ。がいるとは言ってないもの」

「そうなの?でもセワシ君の所に帰ってくるんでしょう?

じゃぁキッドの所にでも行こうかしら」

「それは駄目だよ!!」

「セワシ君。どうして?」

「どうしてって」

「セワシさんの言いたいことは分かるわ。

。セワシさんの所にいなさい。

仮にも貴方はセワシさんの家でお世話になっているのだから」

「仮にって何!?仮にって!!」

「いつでも、あたしと暮らせるわ。さえよければね」

「ちょっ・・ドラミちゃん」

「嫌じゃないけど・・・」

!?」

「セワシ君は一応私の身元引受人だし、学校も行かないと」

「んー・・・やっぱり学校を特別に外から通わすのは良くないかもね」

「いいんだよ。はうちの子守ロボットで」

「セワシ君は必要ないと思うんだけど・・・」

「そうよね。セワシさんには必要ないと思うわ」

「ドラミちゃん。僕はね子守ロボットが欲しいんじゃないよ。

それだったらドラえもんを無理やり呼び戻してるもん」

「なら呼び戻したらいいじゃない」

「だから、僕は子守ロボットが欲しいんじゃないって。

・・・・が欲しいだけ」

「セ、セワシ君」

「感情がありすぎるのも何だか恥ずかしいなぁ。赤くなってるよ、

「だって・・」

「セワシさん。のことをたぶらかさないで頂戴」


姉さんの手が私の手を取りひっぱった

私はセワシ君の言葉にまだ動揺してるみたいで

ふらりと姉さんに寄りかかってしまった。

セワシ君はいつもこんな事を言う

私の反応を楽しんでいるみたいで、

何だか恥ずかしくなる。でも、別に怒ったりはしない。

それはセワシ君に本当にお世話になっているから

ロボットとしてではなく、物としてではなく扱ってくれるから。


私は拾われた以前の記憶は無い。

そう。私は拾われたんだ

冬の寒い日に・・・


?」

「え・・・・」

遠い過去が私の記憶を混同させた

暗い歪みに飲み込まれるように目の前が暗くなていく

霞んでいく景色の中で、どこか他人事の様な感覚だった

「まずい!!エネルギーが低下している!?」

!!ドラ!!!」

朦朧とする意識の中徐々に二人の声が小さくなる


私はごめんなさいっと小さく呟いた

























---あとがき----
始めました。擬人化連載。
当初は擬人化じゃなかったんですが、擬人化にしました難しいので

カタカナの多い小説・・・ですね

擬人化なのにエネルギーって・・・・えぇー・・・(書いてて意味不明)

お読みいただいて有難う御座いました!!ご感想待ってます!!