「え・・・先生?」


「俺は無理だ。このクラスの担任は無理だ」

「は?」

「頑張れ期待の星・・・」

あ。落ちた・・・

ってそんなこと言ってる場合じゃない。

今、目の前で運ばれていった奴。

本当は俺の嫌いな奴

いつも俺に威圧感あたえてくれた奴。

3−Dから出てきたって事は想像できる

きっとD組の奴らが、あいつをあんな状態にしたんだと思った

正直俺のためじゃないけど、ありがとうっと言いたかった。

「あれ? じゃん」

「矢吹・・・」

「隼人でいいって言ったろ」

「・・・隼人」

「よろしい」

あれは絶対脅しの目だと思った

今は校舎に入る昇降口の階段

まさか声を掛けられると思わなかった

俺はただ、学校には残り三ヶ月は任意登校で決めていいと言われてるから

遅く行っただけ。

そしたら運ばれる先生と遭遇しただけ

救急車の音がけたたましく走り去っていった

「隼人ー?」

「あ?それA組の奴じゃん」

「あぁ!会長」

すみません。会長は元です

っとは言えなかった

俺が鞄を持って数段の階段に足をかけ

見下ろすのと見上げるって状態で二人で話していると

後ろの別塔の校舎から、そうD組の教室のある方から

D組の奴らが声をかけてきた

うわ・・ガラ悪いな・・・。

学年集会でも全校集会でも臨時集会なんてもってのほかでD組は集まったことがない。

いや、あいつらが静かに待ってるなんて出来るとは思えないけどさ。

だから顔は実は三年間殆ど見たこともない。

寧ろ全員で集まったところなんてまずありえない

だからこそ威圧感があるわけで。

「恐い?」

「は?」

「そんな顔してるぜ。」

図星をつかれた

相手はニヤッと笑っていた

悔しいなっと思った。けど俺には言えない

いざという時に俺は小心者だ


「あらあら?なんで隼人がこいつと一緒にいるんだ?」

一番に駆け寄ってきた三人のうちの一人が、可笑しそうに言ってきた

制服の中に花柄のシャツ着てる奴

いや、俺は一緒に居たくているわけじゃないんだが

「はーやと?」

「こいつ?俺が気に入った奴」

「ふーん・・・新しい金づるかとおもちゃった」

「違っげぇよ」

なんだんだこの状況は・・・。

眩暈がしてきた気がする

そしたら・・

「お前ら!!!!!なに学校で堂々と、かつあげやってんだー!!!」

来た。隠顕教頭とハゲ教員

あいつも俺は好いていない。時々頭足りないんじゃないかと思う

「しかも 君じゃないか!!我が校の期待の星に何をしているんだ!!」

その言葉に眉を顰めるしかなかった

今俺が一番聞きたくなかった言葉

一番俺を陥れる言葉

そんな俺を隼人は分かってくれたのかもしれない

「あ?うっせーんだよ!」

「俺ら、んな事してねぇよ」

「ちょっと話してただけだろ!!」

「何をいってるんだ!!明らかに脅えているじゃないか!!

いいか!?お前達とは頭の出来が違うんだ。これ以上我が校の期待の星と一緒にいるんじゃない」

「・・・・うるさい・・」

「ほら、分かったら教室に戻りなさい。」

「あ!?」

「・・・うるさいんだよ!!」

また俺の中で何かがはじけた気がする。

ぶち切れて大声で叫ぶと全員が驚いていた

いや。正確には隼人だけは笑っていた

「いつも・・いつも・・・。俺はあんた達の為に勉強してる訳じゃないんだ。

期待の星?悪いが俺は黒銀の狗じゃない。俺は俺だ・・」

先程は感情的になりすぎた

だからこそ、ゆっくりと一語一語を区切って言ってやった。

そしたら案の定口をポカンとして唖然と見ている

まぁこんなに声を荒げたこともないし、

こんなに言葉に気を使わなかったのも初めてだから仕方が無い。

なんだかそれに俺は嬉しくなって口の端を持ち上げた

・・・」

「分かりましたら、お戻り下さい。

ですが、これで終わったら癪なのでキチンとこのまま卒業します。

だから、もう俺には期待をしないで下さい。

このままの現状で満足していただけますね?」

これは警告。

俺にこれ以上何もさせないでほしい。

だから警告

「え・・・あ・・」

「それと、俺はお金を取られているわけではありません。

見た目だけでの判断はそのうち身を滅ぼしますよ」

牽制を込めての目

俺はこれで生徒会でやってきた

今の生徒会は殆ど自分に酔っているだけのクズの集まりだから

「先生。他の学年は授業中です。他のクラスにご迷惑になりますのでお戻り下さい」

「だ、だが・・」

「お戻り下さい」

「・・・・・分かった」

そう言って微笑んでやると二人はすごすごと帰っていった。

なんだか気持ちがすっきりした気がした

「やるねー。インテリ眼鏡クン」

「だろ?」

「何で隼人が答えんのさ」

「タケ俺は3Dの頭だよ」

「はーい。はい。」

「俺、土屋光ってーの!俺も気に入ったわ

ってかさ隼人が気に入ったんだから嫌な奴じゃないだろ」

「右に同じ。俺日向浩介ってんだ。宜しくな」

「んじゃぁ左に同じー。俺は武田啓太だよ。宜しくね」

最後の一人は手を出してきた。

戸惑ったけど握り返すと思いっきり喜色満面の笑みで上下させた

呆気にとられた

まさかこんなに優しい感じだとは思わなかった

そして気さくだとは思わなかった

それに絶対にハートマークが付いていた

これに戸惑うのは必須だと思う

!」

「は?・・・あ!!」

そうこう考えていたら、また第一ボタンを開けられた

なんて俺様的なんだろうか・・。

でも、悪い感じはしなかった

D組の奴らを他の奴ら同様に完全に誤解していたらしい

何故かそう思うと恥ずかしくなった

「真面目ちゃんじゃぁD組には行けねぇよ」

そういってパチンと指を鳴らしやがった。

それが合図なのかなんなのか俺はガシリと両腕をもたれると

鞄を武田とか言う奴に取られ

土屋と日向ってのが俺を引きずる

力強すぎ

離せない

その前に俺もそんなに力弱い訳ではないんだが

「あんたほっそいねー。あ。って読んでいい?俺も浩介でいいぜ」

「細くない・・・・・別にいいけど」

「ヒョロだねヒョロ。あ。俺ツっチーて読んで」

「ヒョロはやめてくれ」

「あ。俺はタケでいいよ?ちゃん」

「ちゃんは勘弁して・・・・」

「何だよ。お前ら懐きすぎだって」

「えーだって面白くね?」

「言える。言える」

「だから、俺が気に入ったんだから当たり前っしょ」

「ですよねー」

「あ。お前此れから俺らの作戦参謀ね」

「は?」

「その、無駄に良い頭使わないと勿体無いだろ」

「無駄は余計・・」

「お前は俺たちの仲間だからな」

「え?」

「「「宜しくな 」」」

仲間?まさか仲間とは言われると思わなかった

だから口元がニヤけていた。

その言葉が、また一つ俺を軽くしたようで・・・・

こんな仲間も良いなと心から思った

 

 


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----------あとがき--------
まぁた微妙な感じで・・・・・
矢吹のキャラ微妙に似非ちっくだし・・・
何処がクールなんだろうね(苦笑)
駄目じゃん自分
あと主人公の口調が定まっていませんけど・・・
もうだめだー(泣)

此処までお読みいただいて本当に有難う御座いましたv