monopoly






「おはようさん。今日もいい天気だねー」

教室に来ていち早く挨拶をした俺は、今まで歩いてきた道のりでの天気が凄く良かった事を話題に出す。

「はよ。朝っぱらからお前は元気だなー。でも可愛いけど」
「、おはよ。今日も髪、弄らせてね」
「おう。天気っつってもこっから見えるだろ?」
「おはよー。いつ見てもはかわゆいね」

いつも通り帰ってくる返事に声を出す代わりに笑顔で返すけど、一つ足りない事に気が付く。
隼人、啓太、つっちー、浩介の順で返事が返してきた訳で、一人だけ足りないと思ったら竜の返事だよ。
何々?竜ってばこの頃遅刻ないのに珍しく遅刻?

「竜はどったの?珍しく遅刻?」
「そうじゃねぇの?連絡ねぇし、風邪じゃねぇだろ」
「あ!もしかしてどっかの連中に捕まったのか?前にもあっただろ?」
「竜に限ってそんな事ある訳ねぇだろ。あったら相手が面白がって連絡すってしょ?」

前にも同じ様な事があったからつっちーの言った事、案外シャレになんないよ…。
まぁ、竜だから心配ないと思うけど、もうちょっと待ってみて来なかったら連絡してみよ。


「って事で、ジャーン。この土屋光。王様ゲームを提案します!」
「お、いいね。やっちゃう?」
「やっちゃう!」

つっちーが提案した王様ゲームに珍しく賛成した隼人に続いて、浩介もやる気満々で返事する。
王様ゲームって誰か一人が大様のカード引いて、その人が他の番号の人に命令できるって言うゲームだよね?

「よし、準備は万端。皆、引いてくれ」

いつの間に用意したのか、人数分の割り箸を差し出してくるから俺達はそれを引く。
それぞれ皆の様子を見るけど、あからさまに残念な顔とか嬉しい顔とかしてて、本当に解りやすい…。

「俺が王様だね。それじゃ、3番の人が俺に膝枕して」
「おい、タケ。お前狙いだろ…」
「勿論。に膝枕して貰う機会って滅多にないもんね」

啓太が王様だから嬉しそうに3番の人って言ったけどさ、俺は3番じゃなくて2番なんだけど…。
そんな時、隣にいた浩介が遠慮がちに言ってきた。


「俺が3番なんだけど…」
「…マジで?嘘っ!?は何番?!」
「え?俺2番だよ。啓太さっき3番って言ったよね?俺は2番」
「残念でした。はいはい、日向はタケに膝枕して」

隼人は妙に嬉しそうな顔をして啓太と浩介に膝枕を、って言ってるけど、やっぱり男同士って嫌だよな…。
別に俺は皆となら誰でもいいけど、でもやっぱり女の子にやって貰った方が皆は好きだろうし。


「って事で次。はいはい、引いて下パイ」

引いた直後、俺の番号を見ようとしてる隼人の視線を感じたから下に隠したんだけど、顔がニヤけてる。
嫌な予感がするんだけど、もしかして隼人が王様ですか…?

「ふふふっ、俺が王様じゃん。よし、4番の奴は俺にキスしろ」
「はぁ?!ふざけんなよ。もし間違ってたら隼人、お前マジでやれよ?」
「解ってるっつーの。俺だって以外の奴に興味ねぇし。でもまっ、当たってても恨むなよ?」

自信満々で言うからなんだと思って、俺は自分の引いた番号を見ると…


「4番…」
「うわっ、マジで…?隼人ッ!お前だけ一人ずりぃぞ!」
「早いもん勝ちなんだよ。はいはい。は俺にちゅーして、ちゅー」
「…うん。でも嫌じゃないのか?お前等も男より女の子にやって貰った方が…」

王様ゲームだからしょうがないんだろうけど、俺は無理にはしたくないから一応隼人の意見も聞いとく。
そんな俺の反応を見て近くにいたつっちーと浩介が焦るように同意するし、啓太は何かオーラを出してる…。

「そ、そうだ、隼人。お前根っからの女好きだろ?」
「やっぱキスはないだろ」
「勿論女子は好きだけど、それ以上にが好きだからお前等には譲らねぇよ」

つっちーと浩介との話が終わると、隼人は俺の方を向いて目を瞑りだした。
つまり、キスしろって合図をしてきたから、仕方なく少しずつ近付いて唇が触れるまで数センチの所まで来る。
そして俺達がキスするのと同時に、教室のドアが開いて誰かが入って来た。


「お前等、何やってんの…?」


俺達がキスしてるに入ってきたのは竜で、いつものように後ろの席に来る時に嫌でも目にはいる俺と隼人。
キスって言っても一瞬で大したものでもないんだけど、竜は隼人をこれでもかってくらいに睨んでる。
そんな竜に隼人はと云うと、何故か勝ち誇ったような笑みを浮かべながら平然としてた。

「。なんでこんな奴にキスしたんだ」
「うぁ、はい!…つっちーが提案した王様ゲームで、隼人が王様になったから」
「ふーん。…おい、」
「何?…え、ちょっ…、んっ」

行き成りの事。振り返った俺の唇には竜の唇が当たって、口の中には舌が入り込むのが解った。
周りは吃驚して静まり帰ってる中、俺の意思は停止したままだったけど、やっとハッキリする。
どうにかして竜から離れようとして手を竜の肩に置いても、その手は逆に取られて完全に逃げられなくなる。

「…コイツ、俺のだから触んじゃねぇよ」

いつもは煩い教室がこの時だけは静かになって、皆はただ唖然としながら俺達の事を見ていた。
それが恥ずかしいなんてものじゃないよ。
顔から火が出るくらいに恥ずかしくて、俺は竜は胸の中に顔を埋めていた。










F i n...
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姫月砂凪様へ、相互記念に夢をリクエストして頂きました。
題名の通りなのですが、BL夢はやはり慣れていない所為かスムーズに書けません…。
独占欲の強い竜ちゃんを書くのも難しかったですし。
こんな物で宜しければ、姫月砂凪様のみお持ち帰りOKです。
返品等、気軽に仰って下さい。
リクエスト、そして相互して下さり有難う御座いました!

05,03,09 妃桜温夜




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妃桜温夜様から頂きました!!!!!
自分見終わった瞬間やばかったです(笑)
本当に素敵です!!!!!!
相互でこんなに素敵な小説を頂けて感無量です!!!!

妃桜温夜様本当に有難う御座いました!!!!!
これからもどうぞよろしくお願い致します。
                 3/14 姫月。