可
愛 い
「ちょっと聞いてもいいっすか!?」
「なに誠二?」
「
さんって!何でそんなに可愛いんっすか?」
「は?」
また唐突な質問だと思った。
先ほどから二人きりの静かな選抜での更衣室
何の脈絡もなく詰むがれる誠二の言葉。
正直わけわかんねぇっと思った
「だから。さんは可愛いなぁって思って」
幼さの残る彼特有の人を惹き付ける笑み。
彼の質問に俺は答えられないと思う。
何故って彼の方が数倍可愛いから。
図体は無駄に発達しているのにな・・・・
ただ、それを答えるのも面倒くさいし意味も無い。
だから彼の頭を軽く叩いて見ていた雑誌に目を戻した。
「なんっすかー!」
あ。すねた…
選択を俺は誤ったみたいだ。
誠二を構わないのは、俺てきに更に面倒なことになる
「いいっすよ!キャプテンの所行きますから!!」
ほらね。
俺の貴重な時間を残酷に本人が奪おうとしている。
まったく。溜め息が出るよ
自分自身の愚かしさに・・・
そして彼を好きすぎる気持ちにも。
「可愛い男に可愛いって言われてもね」
「へ?」
「俺は誠二の可愛いさの方が気になるよ…図体でかいくせにな」
外の廊下がパタパタと煩い。
今更気になるわけじゃないけど
俺の呟いた声、目の前の男に聞こえてるか分からないから、
今は音が無いで欲しい。
「可愛いのは誠二だよ」
「俺!?可愛いの!?マジっすか?」
「ああ」
「じゃー東京選抜は可愛いのがいっぱい居るって事かぁ」
あー…伝わってない。
目の前で椎名も真田も上原もって楽し気に言ってる相手に
またも溜め息。
仕方ない今のうちに訂正しておこうか…
「俺の誠二に対する可愛いは皆とは違うからね」
ちゅ…
「さん!?」
「こういう可愛い」
「意味…わかんないっすけど…」
「わからなくていいよ」
赤くなってる彼は可愛い過ぎる。
まぁ惚れた弱味かもしれないけど。
さて。
そんな可愛い誠二には
可愛いらしいキスの嵐を…
--あとがき--
第三弾は誠二君!!!
うわー・・・・どうなんだろうこれ!!
ちぃ坊!!どうでしょうか!?(半泣)
06.02.22